悪魔 バエルについて



名:バエル(bael) 序列:1 爵位:王 惑星:太陽 星座:白羊宮はくようきゅう(おひつじ座)

バエルとは

バエルとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。

『ゴエティア』によると、バエルは地獄の魔神66個軍団を支配する序列第一の悪魔にして東方の王であるという。

また、その力はソロモン72柱の悪魔の中でも最高位であるそうだ。

そして彼は時に猫のような姿で、時にカエルのような姿で、時に人間の男性のような姿で、またある時は猫とカエルと人間の男性をかけあわせたような姿で術者の前に現れるという。

なお、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』のバエルの項目の挿絵にはクモの足と胴体に猫と人間の男性とカエルの頭部がそれぞれ乗っかっているような姿で描かれている。

次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は人間を不可視(透明)にする事が出来るそうだ。

透明になる事が出来れば様々な事に応用する事が出来るので、非常に魅力的な能力だと言えるだろう。

いずれにせよ、術者はバエル(下記)の印章を羊皮紙ようひしまたは金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合はバエルを従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。

ちなみに、『ゴエティア』の中では、バエルは72柱の悪魔の中でも最高位の力を持つ悪魔(王)として紹介されているが、18世紀の代表的な魔導書の一つ、『大奥義書』の中では地獄の3人の支配者であるルシファーベルゼビュート(ベルゼブブ)、アスタロトに仕える地獄の宰相さいしょうルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されている。

また、同書にはバエルの他にも序列第2の魔神アガレスと序列第5の魔神マルバスも地獄の宰相ルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されている。


備考

バエルは元々は悪魔ではなく、Baalバアルという名の神であったと言われている。

バアルは古代バビロニア(中東)において広く一般的に崇拝されていた神であり、古代中東の様々な場所でバアルの名前を冠する神が崇拝されていたそうだ。

そして、バアルが悪魔になった(旧約聖書などの中で異教の神と呼ばれるようになった)のは当時の中東において少数民族であったユダヤ人達が主な原因であったそうだ。

バアルを自分達の神への信仰を脅かす存在であると考えたユダヤ人達はバアルを敵視し、邪悪な神であるという教えを広めたそうだ。

その結果、バアルの名前を冠する多くの神々が悪魔となったと言われており、バエルもその一人であると言われている。

ちなみに、72柱の悪魔の1柱である序列第28のベリトもまた、バアル・ベリトというバアル神が元になった悪魔であると推測されているそうだ。

ベリトについてもっと詳しく見る


参考文献

・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース訳

・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団

・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所

・Wikipedia等





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