ソロモン72柱の悪魔 強壮なる地獄の公爵バティンについて分かりやすく記述していく

名:バティン(Bathin) 別名:バティム(Bathym)、マティム(Mathim)、マルティム(Marthim) 序列:18 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:処女宮しょじょきゅう(おとめ座)

バティンとは

バティンとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。

『ゴエティア』によると、バティンは地獄の魔神30個軍団を支配する序列第18の悪魔、強大にして強壮きょうそうなる地獄の公爵であるそうだ。

強壮きょうそうとは体が丈夫じょうぶで元気である事、または強くて健康である事

彼は大蛇の尾をしたたくましい男の姿で、青白い馬に乗って現れると言われている。

次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、バティンは薬草と貴石きせきの効能に詳しく、また、人をある国から別の国へと瞬時に運ぶ事が出来るそうだ。

ちなみに、この「薬草と貴石の効能に詳しい」という能力についてだが、ネットなどで何でも検索出来る現代においてはほとんど役に立たないのではないだろうか?

試しにGoogleで「薬草 効能」と検索してみるとなんと43万件以上もヒットした。

これだけ情報が豊富ならば薬草の効能に関する情報はほぼ何でもネット上で得る事が出来るだろう。

無論『ゴエティア』が書かれたとされる15~17世紀のヨーロッパにおいてはかなり有用な能力だったであろう事は想像に難しくないが。

貴石きせきとは宝石の分類で、ダイヤモンドルビーサファイアエメラルドなど、希少性が高く高値で取引されるものを言い、英語ではprecious stoneと呼ばれる

一方でもう一つの「人をある国から別の国へと瞬時に運ぶ」という能力については、現代においても非常に有用な能力である事は明らかである。

なぜならこの能力を用いれば面倒な手続きをせずに出国したり入国したりする事が可能だからだ。

いずれにせよ、バティンを召喚してその力を借りたい者は彼(下記)の印章を羊皮紙ようひしまたは金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。

備考

イタリア発祥とされる18世紀の代表的な魔導書『大奥義書』の中では、バティンは地獄の中将フルーレティの配下の精霊として紹介されている。

同書によれば、フルーレティは地獄の3人の支配者ルシファーベルゼビュートアスタロトに仕える6柱の上級精霊(悪魔)の内の1柱であるそうだ。

また、バティンの他に序列第15の魔神エリゴス、序列第20の魔神プルソンなどもフルーレティの配下として紹介されている。

参考文献

・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース

・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団

・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所

・Wikipedia等

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