名:フォカロル(Focalor) 序列:41 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:金牛宮(おうし座)
フォカロルとは
フォカロルとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、フォカロルは地獄の魔神30個軍団を支配する序列第41の悪魔、強大にして偉大なる地獄の公爵であるという。
また、彼はグリフォンの翼を持つ人間の男性の姿で現れるそうだ。
次に、彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、フォカロルは風と海を操る力を持ち、人間を水中に引きずり込んで溺死させたり、軍船を転覆させたりするという。
非常に物騒な能力を持つフォカロルだが、彼は術者に命令されない限り人や物を傷つける事はないそうだ。
なお、術者はフォカロル(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておくべきであり、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、グリフォンと言えばギリシア神話から生まれた伝説の生物だとイメージする人が多いが、実際はインドやペルシアがルーツだそうだ。
備考
キリスト教には悪魔は天使が堕落したものだという考えがあるが、どうやらフォカロルも堕天使であるようだ。
どの階位に属する天使だったのかは書かれていないが、彼もまた、1000年後には天界(第七天の御座)に戻る事を切望しているという。
ちなみに、彼の他にも序列35の魔神マルコシアスと序列37の魔神フェネクスもまた1200年後には天界に戻る事を切望しているそうだ。
この二人の魔神はかつての主人であったソロモン王にその願いを語ったという。
最後に面白いアナグラムを紹介しよう。
イタリアが発祥の地とされる18世紀の代表的な魔導書のひとつ『大奥義書」に登場する悪魔、地獄の宰相ルキフゲ・ロフォカレの後半の名前はフォカロルとアナグラムの関係にある。
実際にどのような関係があるのかは明らかにされていないが、恐らく何らかの関係があるのだろうと推測できる。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等