霊鳥 フェニックスについて

フェニックスとは

フェニックスとは「不死鳥」「火の鳥」などと呼ばれる伝説上の鳥である。

元はエジプト神話に登場する神聖な生き物で、後にギリシアの歴史家によってヨーロッパに伝えられた。





見た目・大きさ

フェニックスは鷲や鷹などの猛禽類に似た姿で描かれる事が多く、また大きさもそれ等の猛禽類と同じくらいだとされている。

金色と赤で彩られた羽毛を持ち、頭にはトサカがあり、尻尾は青い姿で描かれる事が多いが、細部のデザインは伝える人によって様々であったので統一はされていない。

最近の創作物では全身赤い姿で描かれる事もある。

ちなみに類似した生き物で、中国神話に登場する鳳凰ほうおうという霊鳥がいるが、こちらは首や足が長く、クジャクのような姿で描かれる事が多く、また大きさもフェニックスよりも大きいとされ、現代の中国では一般的に12尺~25尺ほどの背丈があるとされている。

※1尺=30.303センチメートル


不死鳥伝説

一般的にフェニックスは寿命(多くの場合500年だとされている)を迎えると自ら燃え上がる炎に飛び込んで死に、灰の中から再び蘇ると言われているが、

元のエジプト神話では毎夜燃え上がる炎に飛び込んで、毎朝その炎から生まれるとされていた。

ちなみにエジプト神話から発展したこれらフェニックスにまつわる話は様々な歴史家などによって脚色されて来たので調べてみるともっとたくさんのバリエーションがある事が分かる。

例えば初期キリスト教の司教が記したところでは、フェニックスが自ら命を絶った後、その亡骸から虫が生まれて亡骸を食べ尽くし、やがて虫に羽毛が生えて飛んでいくとされた。


フェニックスの食べ物

フェニックスの好物は人によって解釈が様々であり、統一させるのは難しい。

ある古代ローマの詩人はフェニックスは「太陽の熱を食べ、テティスの風を飲み、清らかな水蒸気から滋養を得ている」と考えたらしい。

個人的には上の例が最もフェニックスらしいと思えるが、しかしロシアの伝承ではフェニックスの好物はトウモロコシ黄金のリンゴだと伝えられているそうだ。


魔王フェニックス

フェニックスは昔から神聖な鳥として認知されて来たが、中世の魔術書グリモワールにはしばしばフェニックスという名の悪魔の事が記されている

見た目は霊鳥フェニックスのような姿をしており、人間の姿に変身する事もできるらしい

ちなみに不死鳥のPhoenixフェニックスと区別して悪魔のフェニックスをPhenexフェネクスと呼ぶ場合もある。

フェネクスは「不死公」や「魔の伯爵」などと呼ばれ、地獄の20の軍団を指揮する序列37番目の悪魔であるとされているが、人間に科学・文学・詩などの知識を授けるなどの恩恵をもたらす事もあるらしい。

しかし、悪魔フェネクスは召喚されると霊鳥の姿で魅力的な歌声で歌うという。

その歌声はあまりに魅力的で魅了されたものは進んでフェネクスの口に飛び込んで餌食となってしまうので、召喚者はフェネクスの恩恵を受けたければ歌の魅力に打ち勝たなければならないとされている。

※人間の姿に変身した場合はとても酷い声で喋るらしいので召喚する際は気をつけよう





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