吸血鬼 ヴァンパイアについて



吸血鬼とは

吸血鬼とは世界各地の民話や伝説などに登場する存在である。

現代の吸血鬼(ヴァンパイア)のイメージは人の姿をした悪のカリスマ的な存在である事が多いが、そのようなイメージが根付いたのはわりと最近の話で、もともとは知性を持たない怪物のような存在であったと信じられてきたケースも多い。

しかし現代の吸血鬼(ヴァンパイア)に関するイメージは世界各国に古くから伝承されてきた吸血鬼達の特性を足したものである事が多く、例えば「にんにくの匂いが苦手」や「銀に弱い」などは世界各国で古くから信じられて来た吸血鬼の弱点である。

また、吸血鬼ヴァンパイアが十字架を恐れる事や太陽光に弱い事などはアイルランドの作家ブラム・ストーカー(代表作:ドラキュラ公)が考えたものであると言われており、このように現代の吸血鬼のイメージや特性は近代の作家によって生み出されたものが多く、それ等はこれからも変化、発展していく可能性がある。

ちなみに永遠の若さを持つ、不老不死のイメージが定着したのはヴィクトリア朝以降であると言われている。

もうひとつ、私は「トゥルーブラッド」という吸血鬼を題材にした海外ドラマが好きで、画像の絵はそのドラマの登場人物をイメージして描いたものである。





吸血鬼伝説の起源

吸血鬼の起源を正確に探ろうとすれば古代ローマやエジプトにまで遡ってしまう。

そこでここでは近代の吸血鬼伝説の起源を紹介する。

近代の吸血鬼のイメージは17~18世紀東ヨーロッパで生まれたと言われている。

この頃東ヨーロッパでは原因不明の病気や疫病により亡くなる人が多く、人々はそれ等の病で亡くなった人の死体を掘り起こして病気や疫病の原因を探ろうとした。

墓を掘り返した時、人々はそれ等の病で埋葬された死者の口元に血がついている事や爪や髪の毛が伸びている事に気づき、本当は死んでいないんじゃないかと考えた。

そうした事から近代の吸血鬼伝説が生まれたと言われている。

ちなみに実際にはそれ等の現象(死者の爪や髪が伸びる事など)は科学的に証明されている。

または、死亡したと勘違いされて埋葬されたカタレプシー(蝋屈症ろうくつしょう)を患った人などが後に再び動き出した事などから吸血鬼伝説が生まれたとも言われている。


世界の様々な吸血鬼

ここでは世界の民話や伝説に登場する吸血鬼達を簡単に紹介していく。

ストリゴイ(ルーマニア)

赤毛、青い目、2つの心臓を持つと言われるルーマニアでもっとも一般的であるとされる吸血鬼。

ウプイリ(ロシア)

コウモリの体に人間の顔を持つと言われる吸血鬼。

獲物を誘惑するために美男美女に変身する事が出来ると言われている。

ラミアー(ギリシア)

もとはギリシア神話に登場する人物であり、主神ゼウスと関係を持った事によりゼウスの妻ヘラの怒りを買って怪物となった。

ラテン語では「女の吸血鬼」を意味する。

ペナンガラン(マレーシア)

内臓をぶら下げて空を飛ぶ女性の首(顔)という奇抜なデザインの吸血鬼。

マナナンガル(フィリピン)

昼間は人間の姿をしており、夜になると下半身を切り離し背中にコウモリの翼を生やして空を飛び、人間の血を吸うとされる吸血鬼。

リリス(古代バビロニア)

一説によるとリリスはアダムの最初の妻であり、あらゆる悪霊、魔物の生みの親であり吸血鬼を生み出したのもリリスだと言われている。

ちなみに私の推奨する海外ドラマ「トゥルーブラッド」にもこのリリスが登場する。





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