名:ウアル(Vual) 序列:47 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:巨蟹宮(かに座)
もくじ
ウアルとは
ウアルとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、ウアルは地獄の魔神37個軍団を支配する序列第47の悪魔、偉大にして強大な地獄の公爵であるという。
彼は最初に術者の前に現れる時は力強いヒトコブラクダの姿を取るそうだが、しばらくしてから術者が命じれば人間の姿を取るそうだ。
また、彼はエジプトの言葉で話すそうだが、彼のエジプト語は完璧ではないという。
次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は術者に人間の女性の愛をもたらし、また、敵と味方の間に友情を芽生えさせる事が出来るそうだ。
他にも、過去、現在、未来の物事について語るという。
なお、術者はウアルを召喚し、使役する事を望む場合は、彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておくべきであり、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ところで、キリスト教には悪魔は天使が堕落したものだという考えがあるが、実際に「ソロモン72柱の悪魔」の中にもかつて高位の天使だったものが多数いる。
ウアルもその一人であり、彼はかつて能天使の階位にあったそうだ。
ちなみに、能天使とは9つある天使の階級の中で上から6番目に偉いとされる天使達の総称である。
以下に天使の階級をまとめたものを記載しておくので参考にして欲しい。
上位三隊「父」の階層
熾天使
智天使
座天使
中位三隊「子」の階層
主天使
力天使
能天使
下位三隊「聖霊」の階層
権天使
大天使
天使
備考
『ゴエティア』ではウアルは初めはヒトコブラクダの姿で現れ、後に人間の姿を取ると言ったが、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』のウアル(ワル)の項目の挿絵には擬人化されたヒトコブラクダの姿が描かれている。
ちなみに、ウアルは他の魔導書や悪魔解説書などでは別名で、ウヴァル(Uvall)、ヴォヴァル(Voval)、ワル(Wall)などと呼ばれる事もあるという。
『地獄の辞典』ではワル(Wall)と呼ばれているようだ。
また、なぜ彼がエジプトの言葉を話すのかについては詳しくは分からないが、エジプトは古くから魔術が盛んな国だったそうなので、恐らくソロモン72柱の悪魔にも少なからず影響を与えたのだろう。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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