
ある月明かりの夜、
近所のどこかに植えられた金木犀の木に花が咲き、
私は食後の腹ごなしも兼ねて、香りに誘われるがまま、
いつも通る道沿いに金木犀は植えられていない
「今夜は普段通らない路地を歩いてみるか」
近所とはいえ見慣れない風景が続くと、
少し歩くと、「あった、あそこだ」
ある白い家の庭に金木犀が数本植えられていた
月明かりに照らされた花が可憐で愛おしい
芳醇な秋の香りを堪能していると、ふと人の気配を感じた
周りを見回したが誰もいない
恐る恐る上を見上げると、2階の窓から誰かが外を見ていた
女の子だ
とても美しい
白い家、青い窓枠、美しい少女
そして金木犀の花
月明かりの照明が彼女達を照らし、まるで1枚の絵画のようだ
私はあまりの美しさに息を呑んだ
声をかけたいが私は生来声が出せない
そうこうしていると彼女と目が合ってしまった
思わず笑顔を作ってしまったが、彼女に不審に思われていないと良いが
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