幻獣 ユニコーンについて

ユニコーンとは

ユニコーンとは額の中央に一本の角が生えた馬に似た伝説の生き物で、日本ではユニコーンまたは一角獣の名で知られる。

英語ではUnicornユニコーンと言い、これはラテン語で「一角の」を意味するUnicornisユニコーニスが由来で、語源はギリシア語で「一角獣」を意味するMonoceros(モノセロスギリシャ語:Μονόκερως)から来ている。





見た目

見た目は描かれる国や地域、時代によって様々で、尻尾がライオンのものだったりヤギ、ヒツジ、シカに似た姿で描かれる事もある。

また、角の大きさも様々で、現在は比較的短い角(30~40cm)を持った白い馬の姿で描かれる事が多いが、中には1mを超える大きな角を持つ姿で描かれる事もある。

古代ギリシアやローマでは巨大な化け物のような姿で描かれる事も多かったが、現在最も一般的なユニコーンの見た目として認識されている姿は「額に螺旋状らせんじょうの筋の入った一本角を持つ美しい白い馬」である。


獰猛な獣

ユニコーンは非常に勇敢で恐ろしく、荒々しい生き物として描かれる事が多く、時には国を荒らしまわる獰猛な獣として、時には人を追いかけて食らう恐ろしい獣として描かれる事もあった。

実際に人や家畜を角で突いて攻撃したり、自分よりも遥かに大きな獣に果敢に挑んでいったりなど様々なエピソードが各地の民話に残されている。

その一つのポーランドの民話にはノアの方舟はこぶね物語の中にユニコーンが登場するが、ユニコーンはその凶暴さゆえにノアの方舟から放り出されてしまう。

その話の中では「ノアがあらゆる動物のつがいを方舟に入れた時、ユニコーンも方舟に乗せたが、ユニコーンは他の獣を見境もなく角で突いたので、ユニコーンを水の中に投げ込んだ。だから今ではユニコーンはいない。」と描かれている。


処女とユニコーン

ユニコーンはその獰猛さゆえに生きたまま捕まえる事が困難な生き物だとされているが、生粋の処女好きであり、乙女の匂いを嗅ぎつけるとおとなしく近づいて来て膝の上で眠ってしまうという。

処女を好む事からユニコーンはネット上で「処女厨」や「処女房」と呼ばれる事もあり、最近では処女を好む男性の事を「ユニコーン系男子」呼ぶ事もあるそうだ。


角について

ユニコーンの角はしばしば様々な病気に対する万能薬として描かれる事があるが、代表的な薬効作用は「解毒」であり、これはユニコーンの角に触れる事で効果が得られるとされている。

また、ユニコーンの角と関わりの深い生物が現存の動物にいるが、それは北極海に生息する「イッカク」というクジラの仲間である。

実際にイッカクの角は様々な病気、症状に効くユニコーンの角として世界各地で高値で売買されて来た歴史がある。

※特に中世ヨーロッパではユニコーンの存在が強く信じられていたのでイッカクの角やそれに似た類似品(クジラの歯やセイウチの牙)はかなりの高値で売買されていた

また日本でも江戸時代にユニコーンの角としてそれらの類似品がオランダ経由で輸入されていた


ユニコーンとペガサスの違い

ユニコーンとペガサスは共に「白い馬」の姿で描かれる事が多いのでよく混同されがちだが、ユニコーンとペガサスは全く別の生き物(幻獣)である。

見た目の違いで言うと先ず、ユニコーンには角があるがペガサスにはない。

次に、ペガサスには翼があるがユニコーンにはない。

※一部の地域では翼の生えたユニコーンの姿が描かれている事もある

また、ペガサスはギリシア神話に登場する神聖な馬、神馬であり、主神ゼウスの稲妻を運ぶ役割がるのに対しユニコーンはそうした神話などに登場はせず、特に役割がある訳でもない。





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