画家 サルバドール・ダリについて



ダリはスペインを代表する画家の一人にして、シュルレアリスム(超現実主義)の代表的な作家だ。

シュルレアリスムと言えばダリを思い浮かべる人も多いだろう。

今回はそんなダリについて私が知っている事、調べた事などを私の考察なども交えながら紹介していきたいと思うので、最後まで楽しんで読んでくれたら幸いだ。

シュルレアリスムに関しては解釈が難しいので詳しい解説はしないが、要は美的、道徳的な概念や常識に囚われずに自由に表現する事を目的にした芸術運動または思想の事である





ダリの基本情報

先ずは生誕や死没、身長、出身地などダリに関する基本的な情報を箇条書でまとめてみよう。

・名前:サルバドール・ダリ(Salvador Dali)

・出身地:スペイン

・生誕:1904年5月11日スペイン

・死没:1989年1月23日スペイン(84歳没)

・身長:172センチメートル

・主な代表作「記憶の固執ー1931年」「ナルシスの変貌ー1937年」「燃えるキリンー1937年」「象ー1948年」

・家柄:裕福

・性格:ナルシスト、浪費家、個性的、几帳面、繊細

・尊敬する画家:フェルメール

・配偶者:ガラ・エリュアール・ダリ(1982年死別)

・死因:心不全


作風

ダリの作風はなんと言ってもシュルレアリスム(超現実主義)が基軸になっているのだが、同じ超現実主義者でも人によって作風は大きく異なる。

ダリの場合は実写的描法びょうほうを用いながらも、幻想的な夢の中のような浮遊感のある風景画を描く事が多かった。

「記憶の固執ー1931年」

出典 Wikipedia

「ナルシスの変貌ー1937年」
[
出典 Wikipedia

「象ー1948年」

出典 Wikipedia

上記の三点はいずれも実写的に描かれてはいるものの、ゾウや時計などが現実にはありえない形態で描かれている。

これこそがシュルレアリスムと言っても過言ではないだろう。

しかし、いくらダリでも物心ついた頃から超現実主義だった訳ではない。

彼が幼少の頃に描いた作品は以外にも平凡なものだったようだ。

「ヴィラベルトラン1913年(9歳頃の作品)」

出典 Wikipedia

9歳の少年が描いた絵としてみれば非凡な才能を感じさせるが….


逸話

ダリには様々な逸話がある。

中には人としてどうかと思うような逸話もあるのだが、ここでは個人的に面白いと思った話を3つ紹介する。

オノ・ヨーコ

ジョン・レノンとの関係で有名なオノ・ヨーコだが、ダリは彼女を騙した事があると言われている。

オノ・ヨーコに口髭を1本欲しいと言われたダリは1万ドルという法外な値段を請求し、オノ・ヨーコがしぶしぶ支払うと乾かした草の葉っぱを送り付けたそうだ。

潜水服

1936年、ロンドンで開かれた講演会で登壇とうだんする事になったダリは、奇をてらい、重装備の潜水服せんすいふくを着て壇上に上がったそうだが、潜水服が上手く空気を通さず、窒息死しかけたと言われている。

回収されたオブジェ

絵画以外にも彫刻やオブジェなど様々な作品を残したダリであるが、ある時展示場の玄関先に置かれていた彼の作品(オブジェ)がその奇抜さからゴミ収集車に回収されてしまった事があるそうだ。


兄と妻

ダリの人生において最も大きな影響を与えたであろう人物が二人いる。

それはダリが生まれる前に亡くなった兄サルバドールと妻のガラだ。

ここではその二人にまつわるエピソードを紹介していくので参考にして欲しい。

先ず兄に関してだが、基本情報の項目のところで記述した通りダリの家庭は裕福だったそうだ。

しかしそこに長男として生まれたサルバドール(ダリの兄)が病気で亡くなり、入れ替わるように生まれた次男(ダリ)は兄と同じ名前を与えられ兄の生まれ変わりとして育てられたと言われている。

恐らく子供ながらに色々と考えたに違いない。

このような幼少期の複雑な家庭環境が後の天才芸術家サルバドール・ダリを誕生させたとも言えるだろう。

次に、妻のガラ・エリュアール・ダリについてだが、彼女は元々はフランスの詩人ポール・エリュアールの妻であった。

ダリとは1929年に出会い、不倫の末1932年にポール・エリュアールと正式に離婚し、1934年にダリと再婚したそうだ。

彼女は再婚後も若い芸術家が好きで、また性欲も強かったのでダリを心配させていたそうだが、二人はその後凡そ50年近くも連れ添ったという。

1982年にガラが亡くなるとダリは激しく落胆しジローナのプボル城に引きこもり、翌年の1983年の5月を最後に絵画制作もやめてしまったと言われている。





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