泥人形 ゴーレムの容姿や伝承、壊し方などについて分かりやすく記述していく

ゴーレムとは

ゴーレムとは土や泥で作られた伝説の操り人形であり、作った者はゴーレムを意のままに操れるという。

元々はユダヤ教の伝承に登場する泥人形の事だが、現在では様々な創作物に登場するおなじみの存在となっている。

ちなみにGolemゴーレムという名前はヘブライ語で「胎児・未完成の物」を意味し、ゴーレムは旧約聖書の「創世記」に登場する人類最初の人間アダムと深い関わりがあるとされている。

ゴーレムの作り方

一般的にゴーレムはユダヤ教の宗教的指導者・学者であるラビによって作られる。

ゴーレムを作る時、先ずラビは断食や祈祷きとうなどの神聖な儀式を行う。

次に土をこねて人形を作る。

最後に呪文を唱え「אמת」という文字を書いた羊皮紙ようひしを額に貼り付ける事で完成する。

ちなみにאמתとはヘブライ語で「真理」を意味する。

また、羊皮紙を用いずに額や口の中に直接「אמת」という文字を書き込む場合もある。

大きさ

ゴーレムの大きさは伝承により様々であるが、一般的に人間よりも一回り大きい程度とされている。

しかし中には人間が手を伸ばしても額に触れないほど大きくなったゴーレムや、小さな家の中で家事をやらせる為に作られた女、子供ほどのサイズのゴーレムなどの存在も伝えられている。

ゴーレムの弱点・壊し方

ゴーレムは元々は土で作られた人形なので雨や水に弱いとされている。

そのため、ゴーレムは屋内作業用に術者によって作られる事が多かったようだ。

また、術者が意図的に作ったゴーレムを壊したい時は額に貼った文字「אמת」(真理)の「א」を消し「מת」(死んだ)にすれば良いとされている。

ちなみに英語で文字を書く場合はemethエメス(真理)となり、この場合は頭文字のeを消してmethメス(死んだ)にすれば良い。

一番最初に作られたゴーレム

冒頭で少し触れたが、一説によると人類最初の人間アダムは元はゴーレムだったという。

もしそれが本当なら人類最初の人間はゴーレムだったという事になるが、どうなのだろうか?

しかし「アダム」という名前はヘブライ語で「」「人間」と言う二つの意味がり、「ゴーレム」という名前はヘブライ語で「胎児・未完成の物」という意味なので信憑性は高い。

これはつまりユダヤの神ヤハウェが人間(アダム)を作る過程でゴーレムを作ったという風に解釈できる。

または、霊魂が宿る前の創作過程のアダムを「ゴーレム(未完成の物)」と呼んだという事なのかも知れない。

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