名:アンドレアルフス(Andrealphus) 序列:65 爵位:侯爵 惑星 :月 星座:磨羯宮(やぎ座)
アンドレアルフスとは
アンドレアルフスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、アンドレアルフスは地獄の魔神30個軍団を支配する序列第65の悪魔にして、強大なる地獄の侯爵であるという。
彼は初めは孔雀のような姿で、大きな騒音を伴って術者の前に現れるが、しばらくすると人間の姿を取るそうだ。
次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は幾何学や天文学(占星術)、測量や計測に関する完璧な知識を人間に授けるという。
また、彼は人間を鳥のような姿に変える事が出来るそうだが、この能力に関しては文献によって多かれ少なかれ記述に違いがあるようだ。
例えば、ある文献には「人間を鳥のような姿に変えるには人間の生贄が必要である」などという風に書かれているが、また、ある文献には「知識の代償として人間を鳥の姿に変えてしまう」などという風に書かれている事もある。
なお、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』にはアンドレアルフスは「人の顔だけを鳥に変えて司法の追及の手から逃がすことがある」などと言う風に書かれているという。
いずれにせよ、アンドレアルフスを召喚してその力を借りたい者は、彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて事前に身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、日本や中国などの東アジアでは孔雀の事を縁起のよい鳥だという風に考える風潮があるが、中世キリスト教時代のヨーロッパにおいても霊魂不滅の象徴として好まれていたそうだ。
しかしながら、後世のヨーロッパにおいては孔雀の声を不吉とし、また尾羽の円模様が悪魔的な目のように見える事から嫌われたそうだ。
備考
ところで、初めの方でアンドレアルフスは「大きな騒音を伴って現れる」と言ったが、それは「大きな鳴き声を上げながら現れる」という事なのか、それとも「地面を叩いたりして大きな騒音を立てながら現れる」という事なのかは定かではない。
手持ちの資料を調べてみたり、ネットで英語版の資料を読んでみたが、いずれも「he appears with great noises(彼は大きな騒音を伴って現れる)」や「he raises great noises(彼は大きな音を立てる)」や「noisy peacock(うるさい孔雀)」などと書かれているのみで、具体的にどのように騒音を出すのかハッキリと書かれてはいなかった。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等