アフリカゾウについて
アフリカゾウは長鼻目ゾウ科アフリカゾウ属に分類されるアフリカに生息する大型の草食獣であり、現生の動物の中では地上最大の大きさを誇る。
ちなみにアフリカゾウは規格外の大きさなので、頭部だけで５００キログラムになる事もある。
サハラ砂漠以南のアフリカに分布、生息している。
※上記分布図に示された位置はおおまかなもので、さらに簡略化されたものであり、実際の分布はもっと点在的である
アフリカゾウの生息域は広く、その生息環境は草原、森林地帯、河川の渓谷、湿地帯などである。
※渓谷とは、谷、谷間もしくは山に挟まれた川のある場所、地形の事
アフリカゾウの分布域はアフリカの広範囲に及んでいるが、その分布域は断続的で分断されてしまっている。
これは人間の数が増えた事が原因であり、１００年前には３００～５００万頭いたゾウも現在では推定４７～６９万頭にまで減ってしまっている。
体長・体重・肩高・耳の幅と長さ・牙の長さ
体長：４～７．５メートル
体重：４～１０ｔ
肩高：３～３．９メートル
耳の幅と長さ：それぞれ１メートルと１．６メートルほど
牙の長さ：最大３．５～４メートルほど
身体能力
アフリカゾウはその大きさの割りに走るのが速く、トップスピードは時速４０ｋｍにも達すると言われている。
しかし、ほとんどの個体のトップスピードは時速２５ｋｍほどである。
さらにアフリカゾウは泳ぐ事もできる
ゾウの鼻について
ゾウの鼻には骨や関節などはなく４万もの筋肉の束が備わっており、その構造はほとんど筋肉で出来ている。
太さ３０ｃｍほどにもなる重い丸太を持ち上げる事は勿論、やわらかくて脆いもの潰さずに優しく持ち上げる事も出来る。
また、鼻を使って仲間や家族とコミュニケーションを取ったり、鼻で水を吸ってシャワーのように吐き出して水浴びをしたりもする。
その際は一度に１０リットルの水を吸い取る事が出来ると言われている。
さらにゾウの嗅覚はとても優れていて数キロも離れた場所にある水の匂いを嗅ぎ取る事が出来る。
ゾウにとってあの長い鼻は彼らの日常生活には決して欠かせない重要なものであり、水を飲んだり草を食べたりする際は鼻を使って行う。
ゾウの鼻が長い理由
ゾウの鼻が長い理由は彼らの体の大きさに関係がある。
先ずアフリカゾウを例にとって見ると、その平均体重は５ｔほどにもなるので、その巨体を維持するためには日々たくさんの草や水を摂取しなくてはいけない。
なのでもしもゾウの鼻があのように長くなかったら日々の飲食を行う度に水や草に口が届くまで何度も屈まなくてはならなくなる。
ゾウほどの巨体になるとその労力は想像を絶するものだ。
なのでゾウの鼻はあのように長く進化したと言われている。
※ゾウの先祖は元々は今のゾウのように巨体ではなかったので鼻も短かった。しかし進化の過程で体が大きくなるに従って鼻も一緒に長くなっていったと考えられている
天敵・捕食者
自然界に健康な大人のアフリカゾウに天敵は存在しない。
狙うには巨大過ぎるのだ。
体の弱った個体や年老いた個体、幼獣などはライオンやハイエナ等に襲われる事があるが、アフリカゾウは仲間意識がとても強いのでその場合は健康な大人のアフリカゾウが助けに入る事がほとんど。
アフリカゾウにとってもっとも脅威となるのは人間であり、毎年、狩猟や象牙の密猟で殺されるゾウの数は、生まれる数を上回っている。