名:グラーシャ・ラボラス(Glasya-labolas) 別名:カークリノラース(Caacrinolaas)、カーシモラル(Caassimolar) 序列:25 地位:総裁/伯爵 惑星 :火星 星座:人馬宮(いて座)
もくじ
グラーシャ・ラボラスとは
グラーシャ・ラボラスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、グラーシャ・ラボラスは地獄の魔神36個軍団を支配する序列第25の悪魔、強大なる地獄の総裁にして伯爵であるという。
また、彼はグリフォンの翼を生やした犬の姿で術者の前に現れるそうだ。
さて、グラーシャ・ラボラスは悪魔の中では可愛い部類に入るが、見た目とは裏腹に禍々しい「殺人/殺戮」と「流血」の創造主であると言われている。
一方で彼は術者の望みに応じて、友人と敵の両方に「愛情」を芽生えさせるなど、愛に満ちた能力も持っているようだ。
他にも、彼は過去と未来に関する全ての物事を教えたり、あらゆる技芸と学問を瞬時に教える事が出来るそうだ。
さらに人間を不可視(透明)にする事も出来るという。
この「人間を不可視にする能力」を用いれば、見るのも嫌な奴を透明にしたり、周囲の人間に気づかれたくない時などは(自分が)透明になってやり過ごす事も出来そうだ。
なお、術者に様々な恩恵をもたらすグラーシャ・ラボラスだが、術者は彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
備考
イタリア発祥と言われる18世紀の代表的な魔導書『大奥義書』の中では、グラーシャ・ラボラスはネビロスという悪魔の配下として紹介されているようだ。
ネビロスは地獄の3人の支配者であるルシファー、ベルゼビュート(ベルゼブブ)、アスタロトに仕える6柱の上級精霊の1柱であり、
同書には他にも序列第22の魔神イポスと序列第24の魔神ナベリウスなどもネビロスの配下として紹介されているという。
なお、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』の中では、グラーシャ・ラボラス(カークリノラース)はネビロスがときどき乗用に使う従僕にすぎないという風に記述されている。
ちなみに、以下は『地獄の辞典』のグラーシャ・ラボラス(カークリノラース)の項目に描かれた挿絵であるが、乗用に使えるほど立派ではないと思うのだがどうだろうか。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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