悪魔 マルバスについて



名:マルバス(Marbas) 序列:5 地位:総裁そうさい 惑星 :水星 星座:金牛宮きんぎゅうきゅう(おひつじ座)

※金牛宮は黄道十二宮こうどうじゅうにきゅうの二番目の宮であり、当時は牡牛座おうしざに相当したが、現在は歳差さいさのため牡羊座おひつじざにある

マルバスとは

マルバスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。

『ゴエティア』によると、マルバスは地獄の魔神36個軍団を支配する序列第5の悪魔にして、偉大なる地獄の総裁であるという。

また、彼は初めは大きなライオンの姿で召喚者の前に現れるが、その後は術者の求めに応じて人間の姿を取ると言われている。

次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、マルバスにはあらゆる病を引き起こす能力と、それらを治癒する能力、さらに、人間を他のものに変身させる能力があるそうだ。

また、彼には機械技術に関する大いなる知識があるらしく、術者の求めに応じて機械技術に関する様々な知識を授けてくれるそうだ。

他にも、隠された物事秘密について真実の答えを授けるという。

さて、非常に有用な能力をたくさん持つマルバスだが、彼を召喚してその力を借りたい者は彼(下記)の印章を羊皮紙ようひしまたは金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。

ちなみに、18世紀イタリアの代表的な魔導書グリモワール『大奥義書』の中では、マルバスは地獄の3人の支配者であるルシファーベルゼビュート(ベルゼブブ)、アスタロトに仕える地獄の宰相さいしょうルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されている。

同書によると、マルバスはルキフゲ・ロフォカレの配下として、地獄の軍勢を指揮する前線指揮官であるそうだ。

また、マルバスの他にも序列第1の魔神バエルと序列第2の魔神アガレスもルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されている。


備考

マルバスは比較的名前がよく知られた魔神で、16~17世紀のイギリスで活躍した有名な劇作家シェイクスピアの作品、「ウィンザーの陽気な女房たち」「ヘンリー5世」の中にもマルバスと思われる悪魔が登場するそうだ。

劇中では地獄の支配者ルシファーの配下として名前があがるだけであるらしく、また、名前もマルバスではなく、バルバスン(Barbason)となっているそうだ。

ちなみに、マルバスの地位は総裁そうさいである。

総裁は、72柱の悪魔の階級の中で唯一貴族社会の階級(爵位)とは関係のない地位である。

また、英語ではPresidentプレジデントと言い、現在では「社長」や「大統領」と訳される事が多いが、本来の意味は日本語の「議長」に近く、『ゴエティア』でもそれに近い意味合いで使われているそうだ。


参考文献

・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース

・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団

・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所

・Wikipedia等





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