名:アガレス(Agares) 序列:2 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:白羊宮(おひつじ座)
もくじ
アガレスとは
アガレスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、アガレスは地獄の魔神31個軍団を支配する序列第2の悪魔にして、東方の君主に仕える地獄の公爵であるという。
また、彼はマイルドな老紳士の姿で手に大鷹をとまらせ、ワニに乗って現れるそうだ。
次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、アガレスは非常に力のある悪魔で、権威あるものを破滅させる力と地震を引き起こす力を持つと言われている。
他にも、あらゆる言語や言葉遣いなどをたちどころに習得させたり、たたずむ者を走り去らせたり、去った者(逃げ出した者など)を呼び戻したりする事が出来るそうだ。
ところでこの彼の持つ「たたずむ者を走り去らせ、去った者(逃げ出した者など)を呼び戻す」という能力に関してだが、正直余りピンと来ない。
特に最初の「たたずむ者を走り去らせる」という部分が良く分からない。
以下にイギリスのオカルティスト、マクレガー・メイザースが英訳した『ゴエティア』の文章から該当する一文を記載しておくので参考にして欲しい。
「He maketh them to run that stand still, and bringeth back runaways」
なお、アガレスを召喚し、その力を借りたい者は彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、18世紀の代表的な魔導書『大奥義書』の中では、アガレスは地獄の3人の支配者であるルシファー、ベルゼビュート(ベルゼブブ)、アスタロトに仕える地獄の宰相ルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されている。
また、同書にはアガレスの他にも序列第1の魔神バエルと序列第5の魔神マルバスもルキフゲ・ロフォカレの配下として紹介されているようだ。
備考
他の多くの魔神たちと同じようにアガレスもまた堕天使であり、彼はもともとは中位三隊「子」の階層に属する「力天使」であったそうだ。
なお、天使の階級は9つに分かれており、上から、熾天使、智天使、座天使主天使、力天使、能天使、権天使、大天使、天使である。
以下に天使の階級と属する階層をまとめたものを記載しておくので参考にして欲しい。
上位三隊「父」の階層
熾天使
智天使
座天使
中位三隊「子」の階層
主天使
力天使
能天使
下位三隊「聖霊」の階層
権天使
大天使
天使
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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