名:ヴァレフォール(Valefor) 序列:6 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:金牛宮(おひつじ座)
※金牛宮は黄道十二宮の二番目の宮であり、当時は牡牛座に相当したが、現在は歳差のため牡羊座にある
もくじ
ヴァレフォールとは
ヴァレフォールとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によるとヴァレフォールは地獄の魔神10個軍団を支配する序列第6の悪魔にして、強大なる地獄の公爵であると言う。
また、同書によるとヴァレフォールは唸り声をあげるロバの頭をしたライオンの姿で術者の前に現れるそうだ。
さらに、彼は良き使い魔であり、術者の意のままに行動し、あらゆる面で術者の役に立つそうだが、自分を使って盗みを働くように術者を誘惑するなど、悪魔らしい一面もあるようなので、彼を召喚し、使役する場合は惑わされないように心を強く持たねばならないとも言われている。
では次に、彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、ヴァレフォールに関しては特に能力や術者にもたらす恩恵については記述されていない。
ただし、「良き使い魔」であると記述されているので、恐らく術者の身の回りの世話や雑用などをこなしてくれるのだろう。
なお、「使い魔」とは魔術師の命令に従って仕事をする悪魔の事で英語ではFamiliarと言うそうだ。
一般的に、使い魔は術者自らが行うまでもない些細な用事を代行すると言われており、例えば、掃除や洗濯、伝言、届け物、留守番、偵察、戦闘などが主な仕事であるという。
さて、ヴァレフォールは日常生活を楽に円滑に送りたい場合に大いに役立つ魔神だが、彼を召喚してその恩恵を受けたい者は彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、『ゴエティア』にはヴァレフォールは「自分を使って盗みを働くように術者を誘惑する」などという風に書かれているが、『ゴエティア』と関係の深い魔導書『悪魔の偽王国』には「術者を絞首台に送るまではとても従順な使い魔を装う」などという風に記述されている。
いずれにせよ、ヴァレフォールは術者を破滅に導く性質を持っているという事だ。
備考
17世紀の代表的な魔導書『ゴエティア』によると、ヴァレフォールの姿は、ロバの頭をしたライオンとされているが、『地獄の辞典』では、ヴァレフォールはライオンの頭、ガチョウの脚、ウサギの尻尾を持った姿で術者の前に現れるとされているそうだ。
※『地獄の辞典』とはフランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれ19世紀に発行された書籍の事
※『ゴエティア』とは全五書から成る魔導書「レメゲトン」の第一書のタイトル(表題)の事
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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