名:パイモン(Paimon) 序列:9 爵位:王 惑星 :太陽 星座:双児宮(ふたご座)
もくじ
パイモンとは
パイモンとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によるとパイモンは地獄の魔神200個軍団を支配する序列第9の悪魔にして、偉大なる地獄の王であるという。
彼は、王冠を被った人間の男性の姿で、ヒトコブラクダに乗って現れるそうだが、その際は一人ではなく、人間の男性のような姿をした魔神の一団がパイモンよりも先に現れ、先触れとしてトランペットやシンバルなど、ありとあらゆる楽器を演奏するという。
そして、その後ろから(その後に)ヒトコブラクダに乗ったパイモンが現れるという訳だ。
これは江戸時代の大名行列などをイメージすると分かりやすいだろう。
また、彼は、地獄の支配者であるルシファーに非常に忠実であり、一般的にルシファーの側近であると言われているようだ。
後、パイモンは声が大きく、初めて現れる時に吠えたけるそうだ。
また、話す声もとても大きいので召喚者は彼に強要しなければ彼の言葉はほとんど理解できないそうだ。
次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、パイモンはあらゆる技芸と科学、その他の秘密の事柄、地の何たるか、水に含まれるは何たるか、風の何たるか、または風の在処、その他にも術者の求めに応じてありとあらゆる事を教えてくれるという。
また、あらゆる技芸を教える事の出来る良い使い魔を術者に授けるそうだ。
他にも、彼は術者に威厳と人望を等しく授け、術者が望むならば、どんな人間でも、強制的または任意で、術者に服従するように仕向けるという。
なお、召喚者はパイモン(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合はパイモンを従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、パイモン一人だけを召喚したい場合は、彼に何らかの供物を捧げねばならないそうだ。
しかし、例え供物を捧げたとしても、ラバル(Labal)とアバリム(Abalim)の二人の王に加え、パイモンの軍勢に属し、かつては能天使の位にあった他の魔神たち、および25の軍団が彼と共に現れると言う。
なお、その他の魔神については術者が特に強要しない限りは一緒に現れないそうだ。
ところで、能天使というのは9つある天使の階級において6番目に偉い(神に近いところで働く)天使であるが、能天使は地獄の悪魔達との戦いにおいて最前線で戦うという過酷な使命を帯びており、悪魔と直接接触する機会が多い事から、常に魔の誘惑に晒されており、その結果、堕天使となる事が多いそうだ。
かつてルシファーが神に離反した際には、この階級から最も多くの堕天使が生まれたと言う。
備考
パイモンの支配する地獄の魔神200個軍団の中にはかつて天使の階位にあったものが多く、彼自身もまた主天使の階位にあったそうだ。
主天使とは主に神の威光を知らしめる事を命題とする天使であり、神の主権を広める事から”主天使“とされるそうだ。
以下に天界における天使の階級をまとめたので参考にして欲しい。
上位三隊「父」の階層
熾天使
智天使
座天使
中位三隊「子」の階層
主天使
力天使
能天使
下位三隊「聖霊」の階層
権天使
大天使
天使
パイモンは主天使であったので、以前は4番目に偉い天使であったという事になる。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等