名:ヴァッサーゴ(Vassago) 序列:3 爵位:大公 惑星 :木星 星座:白羊宮(おひつじ座)
もくじ
ヴァッサーゴとは
ヴァッサーゴとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、ヴァッサーゴは地獄の魔神26個軍団を支配する序列第3の悪魔にして強大なる地獄の大公であるそうだ。
なお、見た目に関してはほとんど言及されていないので、ハッキリとは分からないが、どうやら序列第2の魔神アガレスと深い関係があるようなので、一般的には同じ見た目をしている、または同一の悪魔と解釈される事が多いようだ。
なので、ヴァッサーゴもまたマイルドな老紳士の姿で、手に大鷹をとまらせ、ワニに乗って現れると考えて良いだろう。
下記に19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』のアガレスの項目の挿絵の画像を載せて置くので参考にして欲しい。
※『地獄の辞典』にヴァッサーゴの項目はない
ちなみに、『ゴエティア』にはヴァッサーゴの性格や性質に関してはハッキリと「アガレスと同じである」と書かれている一方で、ヴァッサーゴは善良な性格をしていると追記されている。
これはアガレスの項目では言及されていなかった事である。
次に彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は過去の出来事やこれから起こる出来事を術者に告げると言われている。
他にも隠されたものや失われたもの全てを発見する事が出来るという。
なお、ヴァッサーゴを召喚し、その力を借りたい者は彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておかなければならず、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、ヴァッサーゴの爵位は大公であるが、大公は英語でPrinceと言うそうだ。
Princeは現在では一般的に王子と訳す事が多いが、実際は王の子供や孫を指すだけの単語ではないという。
本来は王に次ぐ権力者を指す言葉であり、君主や大公などという意味も含まれているそうだ。
なので、本によってはヴァッサーゴの爵位を王子または君主などと訳している場合もあるので覚えておいて欲しい。
備考
ソロモン72柱の悪魔の中にはヴァッサーゴとアガレス以外にも外見や能力がほとんど同じ、または類似した悪魔が何組も書かれている。
これについては様々な解釈があるが、72というキリの良い数字に合わせるために、似たような悪魔を作ったという説が最も有力である。
要は、数合わせである。
ちなみに、先ほど『地獄の辞典』にはヴァッサーゴの項目はないと言ったが、それだけでなく『ゴエティア』と関係の深い魔導書『悪魔の偽王国』にもヴァッサーゴの項目はない。
どうやらヴァッサーゴは『ゴエティア』以外の文献には登場しないようだ。
そして、ソロモン72柱の悪魔の中にはヴァッサーゴの他にも『地獄の辞典』と『悪魔の偽王国』のどちらでも紹介されていない魔神が3柱いる。
それは序列第70のセーレ、序列第71のダンタリオン、序列第72のアンドロマリウスだ。
彼等もまた『ゴエティア』以外の文献には登場しないとされている。
※『ゴエティア』とは17世紀の代表的な魔導書「レメゲトン」の第一書のタイトル(表題)である。
レメゲトンは全五書から成る魔導書で、その第一書がゴエティアである。
本書(ゴエティア)の内容はソロモン王が呼び出したとされる72の精霊(悪魔)の見た目や特徴、性質、召喚の仕方と使役する方法などをまとめたものである。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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