名:アロセス(Alloces) 序列:52 爵位:公爵 惑星 :金星 星座:処女宮(おとめ座)
もくじ
アロセスとは
アロセスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、アロセスは地獄の魔神36個軍団を支配する序列第52の悪魔、偉大にして強大な地獄の公爵であるという。
彼は、ライオンのような顔をした兵士の姿で、大きく立派な馬に乗って術者の前に現れ、しわがれた大きな声で話すそうだ。
また、彼の両目は燃え盛る炎のようで、さらに顔は非常に赤いという。
日版のウィキペディアのアロセス(アロケル)の項目の概要には、「彼の燃え盛る炎のような目を覗き込んだ者は己の死に様が見えるとされ、ショックでしばらく目が見えなくなると言われている」という風に記述されている。
本当かどうかは定かではないが、リスクを避けるため、彼を召喚する際は彼の目を覗き込まないにした方が良いだろう。
次に、彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は人間に天文学(占星術)や基礎教養学問を教えたり、良き使い魔を授けてくれるそうだ。
※使い魔とは術者の命令に従順な下級の悪魔(精霊)の事で、術者の身の回りの世話や雑用などをこなしてくれる非常に便利な存在である
なお彼を召喚し、使役する事を望む者は、彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておくべきであり、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、アロセスはライオンのような顔をした悪魔であるが、ソロモン72柱の悪魔の中には同じようにライオンのような顔をもつ魔神、またはライオンのような姿をした魔神が結構いる。
下記にその魔神たちのリストを載せておくので参考にして欲しい。
序列第5:マルバス
序列第6:ヴァレフォール
序列第20プルソン
序列第22:イポス
序列第43:サブノック
序列第52:アロセス
序列第59:オリアス
序列第60:ヴァプラ
※上記のリストの中には、アロセスのように頭部のみがライオンの者も、全身が(頭から尻尾まで)ライオンの者、一部がライオンの者、例えば身体のみがライオンの者、さらに、イポスのようにほぼライオンで一部のみが他の動物の者も含まれている。
備考
『ゴエティア』ではアロセスはライオンのような顔をした兵士の姿で現れると書かれているが、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』のアロセス(アロケル)の項目の挿絵には派手な鎧を着た小柄な男が描かれている。
ちなみに、記事トップの画像は私がアロセスをイメージして描いたもので、『ゴエティア』に記載された内容を基に忠実に描いた訳ではないので、参考程度に思ってもらえると嬉しい。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等
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