名:ビフロンス(Bifrons) 序列:46 爵位:伯爵 惑星 :火星 星座:巨蟹宮(かに座)
もくじ
ビフロンスとは
ビフロンスとは悪魔学における悪魔の一人で、『ゴエティア』に記載された「ソロモン72柱の悪魔」の1柱を担う魔神である。
『ゴエティア』によると、ビフロンスは地獄の魔神6個軍団を支配する序列第46番目の地獄の伯爵であるという。
また、彼は最初に術者の前に現れる時は怪物の姿を取るそうだが、しばらくしてから術者が命令すれば人間の男性の姿を取るそうだ。
※彼が最初にどのような怪物の姿で現れるのかについてだが、『ゴエティア』には「怪物の姿」と書かれているだけでそれ以上の事に関しては言及されておらず、詳細は同書から読み解く事は出来ないようだ
次に、彼の持つ能力や術者にもたらす恩恵についてだが、彼は人間に天文学(占星術)、幾何学、樹木と貴石の効能、その他の技芸や科学の知識を授けるという。
他にも、彼の持つユニークな権能として、死体を操り、別の場所に移したり、死者の墓の上に蝋燭の明かりを灯したりするという。
この事からビフロンスは降霊術やネクロマンシー(死者や霊を介して行われる魔術)などと関連付けられる事もあるそうだ。
さて、現代においてどのような役に立つのか少々謎な能力や権能もあるが、それでもビフロンスを召喚し、使役する事を望む場合は、彼(下記)の印章を羊皮紙または金属板に書いて身に着けておくべきであり、もしも怠った場合は彼を従える事は出来ず、恩恵は受けられないそうなので注意されたし。
ちなみに、冒頭で彼の支配する地獄の魔神軍団は6と言ったが、これについては余り確信がない。
というのも、手持ちの資料やウィキペディア等、いずれも書かれている数がバラバラだったからだ。
ある手持ちの資料には6個軍団を支配すると書かれたおり、ある資料には60個軍団を支配すると書かれている。
また、日本語版のウィキペディアには26個軍団を支配すると書かれており、英語版のウィキペディアには6または26または60個軍団を支配するという風にかなりアバウトに書かれている。
備考
『ゴエティア』には「怪物の姿」で現れるとしか書かれていないので、どのような怪物の姿をしているのかは分からないが、19世紀フランスの文筆家コラン・ド・プランシーによって書かれた悪魔解説書『地獄の辞典』のビフロンスの項目の挿絵には歯抜けの生首のようなものが描かれている。
ちなみに、ビフロンスという名前はラテン語で「双頭」という意味があるそうだが、どうやら彼の名前は同じような特徴を持つローマ神話の神「ヤヌス」に起源があると考えられているらしい。
参考文献
・英語版ゴエティア 英訳:マクレガー・メイザース
・魔導書ソロモン王の鍵 編著者:青狼団
・萌える!ソロモン72柱の魔神事典 著者:TEAS事務所
・Wikipedia等