もくじ
レッドキャップとは
レッドキャップとは英国に伝わる妖精(ゴブリン)の一種である。
一般的にゴブリンと言えば悪戯好きの妖精として認知されている事が多いが、その中でもレッドキャップは最も恐ろしいタイプのゴブリンであると言われている。
Redcapは日本語にすると「赤帽子」だが、名前の由来は上記の画像を見て分かる通り、レッドキャップが常に赤い帽子をかぶっているからである。
この赤い帽子は被害者の血で赤く染められた物であり、レッドキャップの残虐性を象徴する物である。
レッドキャップ伝説の発祥の地はイングランドとスコットランドの国境地方だと言われている。
英語でこの地はAnglo–Scottish borderと言い、ここはかつて領土を分ける際に凄惨な戦があり、たくさんの人々が命を落とした場所である。
かつて凄惨な戦があったイングランドとスコットランドの国境地方、一説によるとこのような時代背景がレッドキャップ伝説を生み出したと言われている。
また、レッドキャップはイングランドとスコットランドの国境地方にある廃墟や廃屋に住んでいて、自分の住処にうっかり近づいた人間や、出くわした人間を襲うと言われていた。
見た目
見た目はゴブリンに赤い帽子を被せたものをイメージすると分かりやすいだろう。
そもそもゴブリンの見た目が分からないと言う人は、成人男性よりも遥かに小さな老人のような容姿をしたものに赤い帽子を被せたものをイメージすると良い。
また、レッドキャップはナイフや鎌のような曲剣、小盾などの武具を装備した姿で描写される事が多いが、これ等の武具は戦場から盗んだ物だと言われている。
また、レッドキャップは鉄のブーツを履いていると言われる事もあるが、その場合でも走るスピードはかなり速く、走ってレッドキャップから逃れる事は不可能だと言われている。
赤帽子の秘密
一説によると、レッドキャップの被っている帽子は常に被害者の新鮮な血でコーティングされていなければならず、もしもこれが渇ききってしまうとレッドキャップは死んでしまう(存在しなくなってしまう)と言われている。
ちなみにレッドキャップの被っているような帽子は英語ではSkullcap(頭にぴったりと付着するふち無し帽の事)と言い、ニット帽のようなものであるが、
このSkullcapという単語は元々は頭蓋骨や脳天を意味する言葉である事から、個人的には本来の伝承ではレッドキャップは実際に帽子を被っていた訳ではなく、被害者の血を浴びた脳天(頭部)が赤い帽子を被っているように見えた事から「レッドキャップ」と呼ばれるようになったと考える。
弱点
オリジナルの伝承によると特に弱点についての記述はないが、後にキリスト教の影響で、悪魔的なレッドキャップは他の悪魔達と同様に聖書が弱点であるとされるようになったらしい。
ちなみに日本では一般的に妖精と言えば一般的に可愛いらしいものをイメージするが、実際にはレッドキャップのように恐ろしい妖精もたくさんいる。
例えばデュラハンやプーカなども恐ろしい妖精として伝えられているので、もし興味があればそちらの記事も読んで見ると面白いだろう。