妖精 ロブ(ラバーフェンド)の容姿や伝承について分かりやすく記述していく

ロブとは

ロブとは英国の伝承に登場する妖精の一種である。

ロブはhouseholdハウスホールド fairiesフェアリース(家憑き妖精)の一種で、ミルクやクリーム、暖炉のそばの場所を提供すると、代わりに家事などを手伝ってくれると言われている。

同じく家憑き妖精の一種であるブラウニーなどと類似しているが、ロブは悪意や口論を好み、また、人間の不幸を喜んだりするなどと言われており、善い妖精と言う訳ではなさそうだ。

また、別の名ではLubberラバー Fiendフェンドとも呼ばれ、英語圏ではこちらの呼び名の方が一般的であるそうだ。

他にも、Lubberkinラバキン,Lobロブ LieライByバイTheFireファイア(暖炉のそばのロブ)などと呼ばれる事もあると言う。

ちなみに、Lubberラバー図体ずうたいの大きな無骨者ぶこつものでくのぼう」を意味し、Fiendフェンドは「悪魔」を意味する。

名前から分かる通り、ロブ(ラバー・フェンド)は悪魔の一種であるとも言われており、ある話では魔女と悪魔の子供であると言われている。

また、修道院などに憑くロブは小さな悪魔で、修道院のワインセラーやキッチンに住み憑き、修道士達をそそのかして堕落させようとすると言われている。

見た目・特徴

ロブ見た目は醜く、大きな全身毛むくじゃらの人間の男のようだと言われており、また、尻尾もあるので、見た目は妖精というよりは悪魔に近い。

ちなみに、ロブはブラウニーまたはホブゴブリンの一種であるとする説もあるようだ。

しかし、ブラウニーやホブゴブリンに尻尾があるという記述は見つけられなかったので、実際の所はよく分からない。

一方で家事などの手伝いをする所や暖炉のそばを好むなどという特徴は一致している。

ジョン・ミルトン

ロブ(ラバー・フェンド)の登場する物語や詩には有名なものが幾つかあるが、最も有名なのはジョン・ミルトンという英国の著名な作家、詩人の著書L’allegroラアレグロ快活かいかつな人」だろう。

そこで、ここではロブ(ラバー・フェンド)が登場する部分を「快活な人」の中から抜粋して紹介する。

村人が十人がかりでも手に負えぬ麦の山を、
一晩でそれも夜が明けぬ前に、
目に見えぬ殻竿からざおで打ち終えた、
それからこのラバー・フェンドは寝そべると、
暖炉いっぱいに長々と体を伸ばし、
毛むくじゃらの手足を火で温めると、
満ち足りたお腹を抱え、
一番鶏が朝を知らせるその前に、
煙突から外へ飛び出したとさ。

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